2016年に公開された京都アニメーションの山田尚子監督による長編映画【聲(こえ)の形】。コミュニケーションの難しさについて、脆くも美しい、核心をついた描写で多くの反響を呼んだ話題作です。今回は映画【聲(こえ)の形】の登場人物(キャラクター)・声優やあらすじ、動画配信情報など見どころをたっぷり紹介していきます!


■アニメ映画【聲(こえ)の形】の作品概要
- 公開年・・・2016年
- 監督・・・ 山田尚子
- 脚本・・・吉田玲子
- 声優キャスト・・・ 入野自由、松岡茉優、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希、石川由依、潘めぐみ、豊永利行、西谷亮、小島幸子、増元拓也、武田華、小松史法、ゆきのさつき、平松晶子、濱口綾乃、鎌田英怜奈、綿貫竜之介、谷育子ほか
- 原作・・・漫画『聲の形』/大今良時(講談社コミックスマガジン)
- 主題歌・・・「恋をしたのは」/aiko
- 制作・・・京都アニメーション
■アニメ映画【聲(こえ)の形】のあらすじ
‟退屈すること”を何よりも嫌う少年、石田将也。
ガキ大将だった小学生の彼は、転校生の少女、西宮硝子へ無邪気な好奇心を持つ。
彼女が来たことを期に、少年は退屈から解放された日々を手に入れた。
しかし、硝子とのある出来事がきっかけで将也は周囲から孤立してしまう。
やがて五年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長したふたり。
‟ある出来事”以来、固く心を閉ざしていた将也は硝子の元を訪ねる。
これはひとりの少年が、少女を、周りの人たちを、そして自分を受け入れようとする物語ーー。
引用元:公式サイト
■アニメ映画【聲(こえ)の形】の主な登場人物(キャラクター)・声優
石田将也いしだしょうや(CV:入野自由、松岡茉優〈小学生時代〉)

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‟ある出来事”がきっかけで心を閉ざしてしまった孤独な高校生。小学生の頃はガキ大将だったが、転校生の西宮硝子との出会いで彼の人生が大きく変わっていく・・・。
西宮硝子にしみやしょうこ(CV:早見沙織)

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先天的に聴覚障害を持つ少女。人間関係を築く上でのコミュニケーションが上手く取れないことが多く、愛想笑いが癖になっている。
西宮結弦にしみやゆづる(CV:悠木碧)

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硝子の妹。姉・硝子のことが大好きで、他者から守ろうとするあまり男の子のような見た目に。自分のことも「オレ」と言っている。
永束友宏ながつかともひろ(CV:小野賢章)

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将也の高校のクラスメイト。マイペースな性格。
植野直花うえのなおか(CV:金子有希)

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小学生時代の将也のクラスメイト。強気な性格でグループの中ではリーダー的存在。将也に恋心を抱いている。
佐原さはらみよこ(CV:石川由依)

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小学生時代の将也のクラスメイト。高校生になってから将也たちと再会する。
川井かわいみき(CV:潘めぐみ)

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将也のクラスメイト。真面目な優等生タイプだが、八方美人な所も。真柴のことが好き。
真柴智ましばさとし(CV:豊永利行)

画像元:公式サイト
将也の高校のクラスメイト。一見穏やかな性格に見えるが、冷酷になる場面も。
■アニメ映画【聲(こえ)の形】の動画配信情報
アニメ映画【聲(こえ)の形】の動画は、
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■アニメ映画【聲(こえ)の形】の原作は?
アニメ映画【聲(こえ)の形】の原作は、大今良時の漫画『聲の形』です。実はこの作品、発表された最初の作品(『別冊少年マガジン』2011年2月号掲載)と、リメイク版(『週刊少年マガジン』2013年12号)、週刊連載版(『週刊少年マガジン』2013年36・37合併号~2014年51号まで連載、単行本全7巻)と3通りあり、それぞれストーリーが違います。そして劇場版として公開された映画【聲(こえ)の形】も劇場版としてのアレンジがされていますが、根底にあるテーマは変わらず、人間同士が理解し合い生きていくことの難しさを描いています。
■アニメ映画【聲(こえ)の形】の主題歌
アニメ映画【聲(こえ)の形】の主題歌は、aikoの『恋をしたのは』。さわやかな風が吹くような軽やかなメロディーと、どこか切なく憂うような雰囲気がとても良かったです。聴く人にはっきりと言葉が伝わりながら、優しく包み込むようなaikoの歌声が作品の世界観にとてもマッチしていました。
■アニメ映画【聲(こえ)の形】の見どころ
見どころ①:爽やかなアニメーションと、描かれるテーマのギャップ
まず作品を鑑賞していて感じるのが、爽やかで軽いタッチのアニメーションと、作品の中で描かれているテーマとのギャップです。いじめる側からいじめられる側へと転落していく将也の心の変化には、とてもリアルで重いメッセージを感じます。なぜ将也が心を閉ざしてしまったのか、順を追っていくのと同時にどんどん作品の中に引き込まれ、いつの間にか「人間の本性」について考えさせられるのです。
見どころ②:伝えることの難しさ
アニメ映画【聲(こえ)の形】で描かれる‟コミュニケーション”。場面によって、「いじめ」を通してだったり、その後の「後悔」を通してだったり様々ですが、登場人物(キャラクター)たちがそれぞれの視点で「あぁ、人間ってこういう所があるんだ。そして自分にもこんな所があったんだ。」と自分や他者と向き合っていきます。他者に対してした言動はその時点で消すことはできず、相手や周囲がどう受け取るかも分かりません。ちょっとした好奇心から取った行動が思わぬ展開を生み、自分に跳ね返ってきたときには「自分」も「他者」もどこか遠い所にいるような感覚・・・。そして、「そんなつもりじゃなかったんだ」と伝えるには、あまりにも「いろんな事」が猛スピードで自分を追い越してしまっているような感覚・・・。私はこの作品を観てそういう「感覚」が頭に浮かびました。
見どころ③:人間が持つ「残酷」で「脆い」本性
アニメ映画【聲(こえ)の形】の登場人物(キャラクター)たち。私は正直、どのキャラクターも好きにはなれませんでした。それは批判的な意味ではなく、全員それぞれの「好ましくない部分」が自分の心のどこかにもあると思うからです。自分のことを平気で棚に上げて他者へ好奇な視線を浴びせてしまう部分、どうすべきか分かっていてもどこかごまかしながら生きてしまう弱さ、うわべだけの人間関係に逃げようとする浅はかさ・・・等々、人間が持つ「残酷」で「脆い」本性が少しずつではありますが各キャラクターに盛り込まれている気がします。
見どころ④:‟生きる”ことへの希望をどこに見出すか
作品の中で、将也にも硝子にも自らの命を絶とうとする瞬間が訪れます。それにはもちろん、彼(彼女)なりの理由というか「脈絡」があってそうなるのですが、私は最初にこの映画を観た時に「贖罪=死」、または「自身の精神の限界=死」という選択をしそうになりながらも「そうしなかった」将也と硝子の姿に強いメッセージ性があるような気がしました。嫌なこともうんざりすることもたくさんあって、リセットボタンを押すようにその選択をしてしまいそうになっても、彼らの心のどこかの部分がその選択を引き留めたのです。彼らがなぜそこで踏みとどまったのか。この映画【聲(こえ)の形】を登場人物(キャラクター)たちが「どうやって」前を向いて生きていこうとするのかに注目して観るのもおすすめです。
■アニメ映画【聲(こえ)の形】大人にこそ刺さる!?人間が理解し合うことの難しさ!
いかがでしたか?アニメ映画【聲(こえ)の形】は何度観ても「気づき」があります。ただのアニメーション映画と侮るなかれ!子どもだけでなく、大人こそ刺さるテーマがあって非常に考えさせられました。自分を理解し受け入れることの難しさや、人間同士が「伝え合い、理解し合う」ことの難しさも痛感します。決して「大げさな感動物語」に仕立て上げることなく、むしろ驚くほどリアルに人間の本性を描き切った作品で一見の価値ありです!
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